「動画は内製の時代」と言ったWeb広告を見たことがありませんか?まあ、確かにいくつかの事業者にはあてはまる話かもしれませんが、ほどんどの事業者さんにはあてはまらない話です。正直、こんな話に乗ってしまうと、後々大変なことになるので、よほどのことでもない限り、内製は諦めましょう。
では、何故内製がダメなのか、簡単にご説明しましょう。
少し前、私が動画を作っている会社で、担当の方から「これからは私が作ることになりました」と言われました。正直、仕事がなくなることより、この方のことが心配でした。何故ならこの方の仕事は営業です。動画制作が専任となるなら何も言いません。「これからはライバルですね!」と笑って挨拶で済ますのですが、この方の仕事はあくまでも営業なのです。つまり、評価基準は間違いなく営業成績なのです。
動画って、単に切って貼ってするだけでもそれなりに時間がかかります。慣れている私でも、2~3分の動画で半日くらいはかかります。実際には、余計な物を消したり、展開を考えてトランジションを入れたり、強調の為にテロップを入れたりしますし、さらには担当者との調整も入りますので、延べ日数で言えば1日程は必要になります。
動画担当になった方、そんな時間、他の仕事をしながら作れますか?
動画が収益と結びつくことを証明するのはかなり難しいですが、経営者の皆さん、動画担当者の成績をどう評価しますか?
先程、専任ならと言ったのはこの部分なのです。専任なら、例えば決められた数の動画を制作できたかどうかで評価したり、内容の良さで評価したりもできるでしょう。色々なデータを集めている会社なら、新規顧客にアンケートを取り、決め手となった物の中に動画があるかどうかを調べ、それを評価基準にしたりもできるでしょう。でも兼任の場合、どうしても動画制作ではなく、本来の仕事内容で評価されがちなのです。するとどうなるか、動画担当者は技術は向上するものの評価は得られず。「なら独立でもして動画で食べて行こう!!」ってなってしまうのです。そりゃそうですよね。

映像制作事業者にもピンからキリまでいて、低価格で制作してくれる業者もいるのですから、10万20万をケチって、100万の案件を失ったり、優秀な社員を失ったりしないようにして下さいね。
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